BLOG TOP BLOGS BLOG 外科的矯正治療が必要な症例や流れについて解説【歯科医監修】 外科的矯正治療が必要な症例や流れについて解説【歯科医監修】 外科的矯正治療が必要な症例や流れについて解説【歯科医監修】 歯の噛み合わせや、顔のゆがみなどで悩んでいる方はいませんか? また、見た目を気にして前向きになれないという方もいるかもしれません。 外科的矯正治療を行なうことで、噛み合わせだけではなく顔の形のゆがみを改善することが可能です。 また、厚生労働省が定める疾患については保険適用で治療することもできます。 今回は、外科的矯正治療の症例や流れについて説明します。 外科的矯正治療とは 歯の嚙み合わせが悪い場合は、歯を移動させて噛み合わせを改善させるのが矯正治療の基本です。 ただし、何らかの原因で歯を移動させるだけでは正しい噛み合わせにすることが難しい場合には、外科的矯正治療が必要となります。 外科的矯正治療は、顎の位置がずれていることで噛み合わせが悪い場合や何らかの原因で顔のゆがみが生じている場合に行われる手術のことを指します。 顎の骨を切る、削ることで歯の噛み合わせを調整したり、顔のゆがみを改善することが可能な治療法です。 外科的矯正治療が必要な症例 外科的矯正治療が必要な症例は下記の通りです。 下顎が出ている(しゃくれている) 顔を真正面に見たときに顎が左右どちらかに曲がっている 笑うと歯茎が目立つ 歯並びや噛み合わせの状態が良くない状態を不正咬合といいます。 上記のように不正咬合の中でも、骨格の問題によって日常生活に支障が出ると判断された場合には、外科的矯正治療が適応されます。 下顎前突症 下顎前突症は、下顎の骨が異常に発達したことで下顎の前歯が上顎の前より出てしまう状態です。 その逆の状態を受け口ともいいます。 横から見たときに三日月のように見えるのが特徴で、日本人に多くみられます。 原因には、遺伝要因、内分泌異常、巨舌症によるものの他に突発的なものがあります。 下顎骨側方偏位 下顎骨側方偏位は顔が曲がっているように見えるのが特徴です。 下顎の骨が側方(左右どちらか)に異常に移行しているケースと上顎と下顎とも中心から移行しているケースがあります。 移行する範囲は、約10 μmとわずかなものから2~3 mmに及ぶ場合もあります。 幼少期から成人にかけて少しずつ下顎がずれ、咬み合わせが著しく悪化するケースもあります。 経過観察をしながら、成長が止まる18歳以降に外科的矯正治療を行うことが多くみられます。 また、下顎の骨がずれ咬み合わせが悪くなることで、顎関節症を併発することがあるのも特徴です。 上顎前突症 上顎前突症は、上顎の骨が異常に発達し前歯が下の前歯より前方に出てしまってる状態です。 上顎前突症には、歯だけが突出している歯性と上顎の骨が突出している骨格性の2つのパターンがあります。 歯性は、口を閉じても前歯が見えてしまう状態で、乳幼児期の指しゃぶりや爪を噛む癖が原因といわれています。 骨格性は、生まれつき上顎の骨が大きいケースと下顎の骨が小さいケースなどで顎の前後が噛み合わないため顔の中央が突出したように見えるのが特徴です。 上顎前突症は、口がうまく閉じられないため常に口の中が乾きやすい状態になります。 また、唾液の分泌量が低下することで、細菌が増殖しやすいだけではなく虫歯のリスクも高くなるのです。 開口症 開口症は奥歯をしっかり咬んでいるのにもかかわらず、前歯が閉じていない状態です。 前歯で食べ物が噛み切れず奥歯でしか咀嚼ができないため、奥歯への負担が大きくなります。 幼少期の指しゃぶり、唇を噛む癖、爪噛み、口呼吸、舌で前歯を無意識に押してしまっていることが主な原因です。 成人になると治療が困難になる症例のひとつです。 外科的矯正治療の流れ 外科的矯正治療の大まかな流れは下記の通りです。 初診 初診では口腔内や顔のゆがみなどを観察し、日常生活での支障となるもの(なやみ)などを聞き取ります。 また、咬み合わせが悪くなった原因などを確認するための問診も行われます。 検査 顎(あご)の変形や状態を確認するために、レントゲン検査、CT検査、咬み合わせの型取りなどを行います。 問診と検査に基づき、治療方針を検討していくのがこの段階です。 術後のシミュレーションを見ながら治療後のイメージや治療内容についても説明されます。 問診で伝えられなかった気になることや不安なことも医師に伝えることで、納得できる治療方針の選択ができるでしょう。 術前矯正治療 外科的矯正前に、上顎と下顎の噛み合わせを調整します。 術後の骨の位置を想定した歯並びにするための矯正治療が行われます。 マルチブラケット装置などの矯正装置を付けて歯を移動させるため、数か月~2年程度の期間が必要です。 また、月に1度の通院を行い経過観察やメンテナンスを行います。 矯正装置は金属製のものが一般的ですが、透明な装置もあるため見た目が気になる場合には医師に相談するのもおすすめです。 手術前の検査 手術前には、血液検査、尿検査、胸部レントゲン、心電図、CTなど外科的矯正治療に支障がないかの検査が行われます。 また、全身麻酔を行うため麻酔科の診察や検査も行われます。また、万が一に備えて自己血貯血などを行う場合もあります。 入院 外科的矯正治療では、顎の骨を削るなどの手術を行うため入院が必要です。 術後は、顎の骨を削るまたは、切り取って正しい位置に固定するため口を開くことを制限されます。 食事も固形のものを口から入れることが難しいため、鼻に細いチューブを通し流動食を摂ることになります。 術後の傷の治りは早い場合で、10日程度です。 また、入院期間は経過にもよりますが、おおよそ2~3週間が目安となります。 術後矯正治療 手術の直後は削った骨や周囲にある筋肉が元の位置に戻ろうと移動するため、顎の骨も引っ張られます。 顎の骨を正位置で安定させるために、上下の顎を固定し骨が定着するまで(おおよそ2か月)経過を見ます。 その後噛み合わせや口腔内の筋肉や舌の機能を確認するために、月に1度の通院が必要になります。 装置を外し2~3か月の間噛み合わせを確認し、問題がなければ治療終了です。 外科的矯正治療の費用 外科的矯正治療は症状によって手術の内容も異なるため、費用にも差があります。 保険適用で治療し3割負担の場合には、平均で30万円ほどかかります。 下顎の手術を行った場合には、おおよそ25万円程度、上下の顎の手術の場合には30~35万程です。 症例 費用 顎変形症・顔面非対称 ・4本の抜歯 ・術前矯正歯科治療 ・マルチブラケット矯正装置を使用 約40〜50万円 保険適用 上顎前突症・出っ歯が気になる ・抜歯はなし ・術前矯正歯科治療 ・マルチブラケット矯正装置を使用 約40〜50万円 保険適用 下顎前突開咬・前歯でうまく噛めない、発音がしにくい ・4本の抜歯 ・手術前の矯正治療を開始 ・2年半後大学病院に入院 ・マルチブラケット矯正装置を使用 約88万円~ 保険適用 保険適用 見た目を整えるための外科的矯正治療では、基本的に保険は適用されません。 ただし、口腔異常が先天に見られる場合には、保険適用で治療することができる場合があります。 また、厚生労働省が定める先天異常の59疾患と診断された場合には、保険適用で治療が可能です。 厚生労働省が定める先天異常の59疾患 唇顎口蓋裂(しんがくこうがいれつ) ゴールデンハー症候群(鰓弓異常症=さいきゅういじょうしょうを含む) 鎖骨・頭蓋骨異形成 (さこつとうがいこついけいせい) トリーチャ・コリンズ症候群 ピエール・ロバン症候群 ダウン症候群 ラッセル・シルバー症候群 ターナー症候群 ベックウィズ・ウイーデマン症候群 顔面半側萎縮症(がんめんはんそくいしゅくしょう) 先天性ミオパチー 筋ジストロフィー 脊髄性筋委縮症(せきずいせいきんいしゅくしょう) 顔面半側肥大症(がんめんはんそくひだいしょう) エリス・ヴァンクレベルド症候群 軟骨形成不全症(なんこつけいせいふぜんしょう) 外胚葉異形成症(がいはいようけいせいいじょう) 神経線維腫症(しんけいせんいしゅしょう) 基底細胞母斑症候群(きていさいぼうぼはんしょうこうぐん) ヌーナン症候群 マルファン症候群 プラダーウィリー症候群 顔面裂(横顔裂、斜顔裂及び正中顔裂を含む) 大理石骨病(だいりせきこつびょう) 色素失調症 口腔・顔面・指趾症候群(こうくうがんめんしししょうこうぐん) メビウス症候群 歌舞伎症候群 クリッペル・トレノネー・ウェーバー症候群 ウィリアムズ症候群 ビンダー症候群 スティックラー症候群 小舌症(しょうぜつしょう) 頭蓋骨癒合症(クルーゾン症候群及び尖頭合指症を含む) 骨形成不全症 フリーマン・シェルドン症候群 ルビンスタイン・ティビ症候群 染色体欠失症候群(せんしょくたいけっしつしょうこうぐん) ラーセン症候群 濃化異骨症(のうかいこつしょう) CHARGE症 6歯以上の先天性部分(性)無歯症 マーシャル症候群 成長ホルモン分泌不全性低身長症 リング18症候群 ポリエックス症候群(XXX症候群、XXXX症候群及びXXXXX症候群を含む) リンパ管腫 全前脳胞症(ぜんぜんのうほうしょう) クラインフェルター症候群 偽性低アルドステロン症 ソトス症候群 グリコサミノグリカン代謝障害(ムコ多糖症) 線維性骨異形成症(せんいせいこついけいせいしょう) スタージ・ウェーバー症候群 ケルビズム 偽性副甲状腺機能低下症(ぎせいふくこうじょうせんきのうていかしょう) Ekman-Westborg-Julin 症候群 常染色体重複症候群(じょうせんしょくたいちょうふくしょうこうぐん) その他顎・口腔の先天異常(顎・口腔の奇形、変形を伴う先天性疾患であり、当該疾患に起因する咬合異常について、歯科矯正の必要性が認められる場合に、その都度当局に内議の上、 歯科矯正の対象とすることができる。) 公益社団法人 日本矯正歯科学会より 保険適用となる条件・症例 生まれながらにしてお口の中に異常が見られる先天性疾患 顎の骨の大きさ、位置、形が著しく異常である顎変形症 前歯が3歯以上の永久歯萌出不全が原因の咬合異常(埋伏歯開窓術を必要とするものに限る) 公益社団法人 日本矯正歯科学会より 外科的矯正治療の症例の中でも多い「顎変形症」と診断された場合にも保険適用で治療が可能です。 ただし、受け口や出っ歯などの顎変形症でも口腔外科や形成外科で診断され手術が必要という診断がない場合には、保険適用にはなりません。 保険適用で治療する場合には、指定の医療機関または施設で手術や治療を受けることや術前矯正を6か月以上おこなうなどの条件もクリアする必要があります。 ただし、インビザラインや裏側矯正(リンガル矯正)を用いた矯正の場合は、保険適用では治療できません。 高額医療制度 顎変形症など保険適用で外科的矯正治療を行う場合には、高額医療制度を利用することが可能です。 高額療養費とは、入院や手術で医療費の自己負担額が高額になった場合に費用の負担を軽減するための制度です。 同じ医療機関で、1か月の医療負担額が自己負担限度額を超えた場合に限度額を超えた金額分が還付されます。 自己負担限度額とは、5つの適用区分によって異なります。 また、申請先は被保険者証(保険証)に記載されています。 治療後に申請する場合は、実費で全額負担したあとに還付されるため医療費が高額になることが予想できる場合には、事前に「限度額適用認定証」を提示し申請しておくのも良いでしょう。 申請の仕方や不明な点がある場合には、医療機関のカウンセリング後治療方針が決定したタイミングで直接保険者(申請先)に確認することをおすすめします。 自分の症状には外科的矯正治療が必要なのかをしっかり知ろう 外科的矯正治療には長い治療期間と高額な治療費がかかるため、自身の歯の状態や症状に対して外科的矯正治療が必要なのかを見極めることが必要です。 保険適用で治療するためには、厚生労働省が定めた基準をクリアしなければなりません。治療に踏み出すのも勇気が必要かと思います。 直接医療機関に相談することも一つの方法ですが、不安が大きい場合にはDPEARLに相談してみてください。DPEARLは、難しいとされる奥歯の歯並びの改善を目的とした全顎矯正を提供しています。 PREV NEXT
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外科的矯正治療が必要な症例や流れについて解説【歯科医監修】
外科的矯正治療が必要な症例や流れについて解説【歯科医監修】
歯の噛み合わせや、顔のゆがみなどで悩んでいる方はいませんか?
また、見た目を気にして前向きになれないという方もいるかもしれません。
外科的矯正治療を行なうことで、噛み合わせだけではなく顔の形のゆがみを改善することが可能です。
また、厚生労働省が定める疾患については保険適用で治療することもできます。
今回は、外科的矯正治療の症例や流れについて説明します。
外科的矯正治療とは
歯の嚙み合わせが悪い場合は、歯を移動させて噛み合わせを改善させるのが矯正治療の基本です。
ただし、何らかの原因で歯を移動させるだけでは正しい噛み合わせにすることが難しい場合には、外科的矯正治療が必要となります。
外科的矯正治療は、顎の位置がずれていることで噛み合わせが悪い場合や何らかの原因で顔のゆがみが生じている場合に行われる手術のことを指します。
顎の骨を切る、削ることで歯の噛み合わせを調整したり、顔のゆがみを改善することが可能な治療法です。
外科的矯正治療が必要な症例
外科的矯正治療が必要な症例は下記の通りです。
歯並びや噛み合わせの状態が良くない状態を不正咬合といいます。
上記のように不正咬合の中でも、骨格の問題によって日常生活に支障が出ると判断された場合には、外科的矯正治療が適応されます。
下顎前突症
下顎前突症は、下顎の骨が異常に発達したことで下顎の前歯が上顎の前より出てしまう状態です。
その逆の状態を受け口ともいいます。
横から見たときに三日月のように見えるのが特徴で、日本人に多くみられます。
原因には、遺伝要因、内分泌異常、巨舌症によるものの他に突発的なものがあります。
下顎骨側方偏位
下顎骨側方偏位は顔が曲がっているように見えるのが特徴です。
下顎の骨が側方(左右どちらか)に異常に移行しているケースと上顎と下顎とも中心から移行しているケースがあります。
移行する範囲は、約10 μmとわずかなものから2~3 mmに及ぶ場合もあります。
幼少期から成人にかけて少しずつ下顎がずれ、咬み合わせが著しく悪化するケースもあります。
経過観察をしながら、成長が止まる18歳以降に外科的矯正治療を行うことが多くみられます。
また、下顎の骨がずれ咬み合わせが悪くなることで、顎関節症を併発することがあるのも特徴です。
上顎前突症
上顎前突症は、上顎の骨が異常に発達し前歯が下の前歯より前方に出てしまってる状態です。
上顎前突症には、歯だけが突出している歯性と上顎の骨が突出している骨格性の2つのパターンがあります。
歯性は、口を閉じても前歯が見えてしまう状態で、乳幼児期の指しゃぶりや爪を噛む癖が原因といわれています。
骨格性は、生まれつき上顎の骨が大きいケースと下顎の骨が小さいケースなどで顎の前後が噛み合わないため顔の中央が突出したように見えるのが特徴です。
上顎前突症は、口がうまく閉じられないため常に口の中が乾きやすい状態になります。
また、唾液の分泌量が低下することで、細菌が増殖しやすいだけではなく虫歯のリスクも高くなるのです。
開口症
開口症は奥歯をしっかり咬んでいるのにもかかわらず、前歯が閉じていない状態です。
前歯で食べ物が噛み切れず奥歯でしか咀嚼ができないため、奥歯への負担が大きくなります。
幼少期の指しゃぶり、唇を噛む癖、爪噛み、口呼吸、舌で前歯を無意識に押してしまっていることが主な原因です。
成人になると治療が困難になる症例のひとつです。
外科的矯正治療の流れ
外科的矯正治療の大まかな流れは下記の通りです。
初診
初診では口腔内や顔のゆがみなどを観察し、日常生活での支障となるもの(なやみ)などを聞き取ります。
また、咬み合わせが悪くなった原因などを確認するための問診も行われます。
検査
顎(あご)の変形や状態を確認するために、レントゲン検査、CT検査、咬み合わせの型取りなどを行います。
問診と検査に基づき、治療方針を検討していくのがこの段階です。
術後のシミュレーションを見ながら治療後のイメージや治療内容についても説明されます。
問診で伝えられなかった気になることや不安なことも医師に伝えることで、納得できる治療方針の選択ができるでしょう。
術前矯正治療
外科的矯正前に、上顎と下顎の噛み合わせを調整します。
術後の骨の位置を想定した歯並びにするための矯正治療が行われます。
マルチブラケット装置などの矯正装置を付けて歯を移動させるため、数か月~2年程度の期間が必要です。
また、月に1度の通院を行い経過観察やメンテナンスを行います。
矯正装置は金属製のものが一般的ですが、透明な装置もあるため見た目が気になる場合には医師に相談するのもおすすめです。
手術前の検査
手術前には、血液検査、尿検査、胸部レントゲン、心電図、CTなど外科的矯正治療に支障がないかの検査が行われます。
また、全身麻酔を行うため麻酔科の診察や検査も行われます。また、万が一に備えて自己血貯血などを行う場合もあります。
入院
外科的矯正治療では、顎の骨を削るなどの手術を行うため入院が必要です。
術後は、顎の骨を削るまたは、切り取って正しい位置に固定するため口を開くことを制限されます。
食事も固形のものを口から入れることが難しいため、鼻に細いチューブを通し流動食を摂ることになります。
術後の傷の治りは早い場合で、10日程度です。
また、入院期間は経過にもよりますが、おおよそ2~3週間が目安となります。
術後矯正治療
手術の直後は削った骨や周囲にある筋肉が元の位置に戻ろうと移動するため、顎の骨も引っ張られます。
顎の骨を正位置で安定させるために、上下の顎を固定し骨が定着するまで(おおよそ2か月)経過を見ます。
その後噛み合わせや口腔内の筋肉や舌の機能を確認するために、月に1度の通院が必要になります。
装置を外し2~3か月の間噛み合わせを確認し、問題がなければ治療終了です。
外科的矯正治療の費用
外科的矯正治療は症状によって手術の内容も異なるため、費用にも差があります。
保険適用で治療し3割負担の場合には、平均で30万円ほどかかります。
下顎の手術を行った場合には、おおよそ25万円程度、上下の顎の手術の場合には30~35万程です。
・4本の抜歯
・術前矯正歯科治療
・マルチブラケット矯正装置を使用
保険適用
・抜歯はなし
・術前矯正歯科治療
・マルチブラケット矯正装置を使用
保険適用
・4本の抜歯
・手術前の矯正治療を開始
・2年半後大学病院に入院
・マルチブラケット矯正装置を使用
保険適用
保険適用
見た目を整えるための外科的矯正治療では、基本的に保険は適用されません。
ただし、口腔異常が先天に見られる場合には、保険適用で治療することができる場合があります。
また、厚生労働省が定める先天異常の59疾患と診断された場合には、保険適用で治療が可能です。
外科的矯正治療の症例の中でも多い「顎変形症」と診断された場合にも保険適用で治療が可能です。
ただし、受け口や出っ歯などの顎変形症でも口腔外科や形成外科で診断され手術が必要という診断がない場合には、保険適用にはなりません。
保険適用で治療する場合には、指定の医療機関または施設で手術や治療を受けることや術前矯正を6か月以上おこなうなどの条件もクリアする必要があります。
ただし、インビザラインや裏側矯正(リンガル矯正)を用いた矯正の場合は、保険適用では治療できません。
高額医療制度
顎変形症など保険適用で外科的矯正治療を行う場合には、高額医療制度を利用することが可能です。
高額療養費とは、入院や手術で医療費の自己負担額が高額になった場合に費用の負担を軽減するための制度です。
同じ医療機関で、1か月の医療負担額が自己負担限度額を超えた場合に限度額を超えた金額分が還付されます。
自己負担限度額とは、5つの適用区分によって異なります。
また、申請先は被保険者証(保険証)に記載されています。
治療後に申請する場合は、実費で全額負担したあとに還付されるため医療費が高額になることが予想できる場合には、事前に「限度額適用認定証」を提示し申請しておくのも良いでしょう。
申請の仕方や不明な点がある場合には、医療機関のカウンセリング後治療方針が決定したタイミングで直接保険者(申請先)に確認することをおすすめします。
自分の症状には外科的矯正治療が必要なのかをしっかり知ろう
外科的矯正治療には長い治療期間と高額な治療費がかかるため、自身の歯の状態や症状に対して外科的矯正治療が必要なのかを見極めることが必要です。
保険適用で治療するためには、厚生労働省が定めた基準をクリアしなければなりません。治療に踏み出すのも勇気が必要かと思います。
直接医療機関に相談することも一つの方法ですが、不安が大きい場合にはDPEARLに相談してみてください。DPEARLは、難しいとされる奥歯の歯並びの改善を目的とした全顎矯正を提供しています。